TX4の独り言
第91話~
第91話 羽田空港国内線暮らし
2025/01/20 累積走行 123,789km
羽田空港国内線に新しいシステムが導入されます。
国内線のタクシー乗り場は、第一・第二ターミナルにそれぞれ2箇所ずつ、合計4箇所となっています。
各乗り場へ入構するには、ルールが厳然とあって、これを知らない乗務員が勝手に来ると現場は大混乱を引き起こします。
羽田入構権を持ったタクシー達は、全員このルールを熟知し守りつつ、乗り場の適正運営に参加しているのです。
今日はその辺の動き方や、今般導入される新システムを見ていこうと思います。
まず、第一ターミナルP1駐車場脇には大きな待機プールがあり、タクシー管制塔がデンとあります。
プール内や乗り場へ至るタクシーの動きは、この管制塔から逐一指示があり、その指示を無視すると大声で叱られます。
「神奈川車 2台 第3乗場」とか、
「列移動 第4乗場」
など、電光表示とマイク越しの大声で指示が飛びます。
指示が出ても動きが遅いと「早く移動して下さい」とか、「○○さん、まだ指示していませんよ、動かないで下さい」
と言った具合になかなか五月蠅いです。(笑)
朝8時から国内線最終便が終わるまで、タクシー管制塔は都度指示を出し続けます。
今回、この一挙手一投足に及ぶ管制指示が廃止され、乗務員の自主判断により各乗り場へ向かって良い、という風に変更されます。
そこで、待機プールには各乗り場の状況を映し出すモニターが設置され、乗り場が空いたら乗務員の判断で向かうことになります。
ショットガン方式と言うそうですが、管制塔はだいぶワークロードが減りますね。
乗り場の状況はモニターで確認出来ますから、例えば2台止められる乗り場で一台しか付けていないのであれば、
自分は乗り場に向かって良いと判断出来ます。
ところが、待機場から各乗り場は距離が相当離れています。
その自分が向かおうとしている乗り場に、既に向かっている他車両がいるとしたら、
乗り場に着いたら自分は3台目だった、なんて事態も予想されます。
それを回避するために、乗り場モニター画面には、他車両が既に向かっているという信号が出る仕組みになっています。
すごいですね。
2月1日から運用開始されますが、混乱無く、乗り場秩序を維持しつつ頑張りたいと思います。
やれやれ、どうなることやら。。。
第92話 ええ!? 何これ
2025/03/23 累積走行 125,086km
そろそろ起きましょうか、という朝七時前のタイミングでした。
早朝の “ごりやく通り” に響く、
ドン、ドオ~~~~~ン
という衝撃的な音が。
わ! 事故じゃん! と、思わず寝床を抜け出して我が家の前の十字路へ飛び出すと、こんな具合。
運転手さんでしょうか、中年のオジさんが横転した車のドアを上へ押し開けて、這い出してきたところでした。
「怪我は無いですか?」 と、問いかけると「大丈夫」という弱々しい声。
気が動転しますよね。
当事者のもう一台は写っていませんが、110番通報をしながら見回すと、
角のマンションと標識柱に挟まって身動きできない白い軽ワゴンがあります。
車の前面はグチャグチャ。
運転手さんは呆然としたまま、運転席に居ました。こちらも怪我は無いとのこと。
ひとまず無事で何よりでした。
ここはほぼ同じ道幅の直角交差点で、一方には一時停止の標識があります。
まぁしかし、止まる人は少なくて、中には徐行すらしないで進入する車もあります。
急ブレーキの音が、ちょくちょく聞こえまして、その都度 「またか?」 と。
一時停止標識は赤信号と同じです。
止まらないと、マジで後悔します。
キッチリ止まっても事故が起きることもあるくらい、
一時停止標識は、超危険な箇所なのだという認識を持ったほうが良いですね。
第93話 葉桜
2025/04/07 累積走行 125,607km
花曇りの月曜日。
ちょっぴり肌寒い朝、羽田空港へ向かう途中にある、江川ふれあい公園の桜の木の下で。
日当たりの良い場所なので、桜の進みも早いのでしょうね。
そろそろ葉っぱの緑色が勝ってきましたね。
大師公園では、未だ満開の木もたくさんあります。
いや~、しかし昨年末から色々とありました。
故障が癒えて、エンジン音がメッキリ静かになりました。
実に大人しい、出会った頃のマーガレットに戻った感じです。
もう10万キロも一緒に過ごして来たのです。
これからも一層大事に乗って行かねばね、と桜散るなか心に決めた朝でした。
第94話 PC組みます
2025/04/23 累積走行 128,046km
自分のならウキウキだけどね、娘のです今回は。
Ryzen7 8700G、8コア16スレッド、4.2GHzなり。
グラフィック搭載だし、お手軽に組むには良いですね。
今日注文したばかりなので、組むのは後日ですが、久しぶりのPC組立で少し楽しめるかなと思います。
第95話 ゴールデンウィーク突入
2025/04/26 累積走行 128,703km
憂鬱なGWが始まりました。
お客様のご利用は普段より若干多くなるものの、
いつものメンバーで乗り場を回しているので、ご利用が多くなると直ぐに神奈川車両が不足します。
で、お客様からお叱りを受けたり、何故神奈川乗り場に車が居ないのか、など説明に追われる始末です。
一介の運転手を捕まえて苦情を述べても物事は変わりません。
火に油を注ぐことになるので、そんな正直な物言いはしませんが、ご理解を得るのは何とも面倒至極であります。
お客様をお乗せすれば、横浜であれば、およそ90分は羽田へ帰って来られません。
乗り場は4箇所、キャパは各2台。8組のお客様が来れば乗り場は空っぽ、待機プールも空っぽ。。。
GWは、正にそれが現実になります。
では、普段はと言うと、日に一度や二度は3時間待ちが発生します。
待機プールに着いてからお客様が見えるまで3時間ですよ。1~2時間の待機は普通です。
自慢じゃないが、5~6時間待った事だってあります。それも私だけではないです。皆、食らってます。
この長時間待機を持ち堪えられる気質を持ったタクシー乗務員がこの世界にどれだけ居るか、
想像に難くないと思います。
更に言えば、羽田空港定額運賃という “メーター破壊運賃” の存在があります。
空港定額運賃の激安設定は、本来の認可運賃であるメーター運賃から異常にかけ離れた激安価格。
この運用は、「国交省関東運輸局」とその天下り団体「神奈川タクシーセンター」の仕業でして、
現場を知らない、見ない、話も聞かないお役人達が作った制度であります。
私たち一介の乗務員は、羽田空港入構の条件として、高額な入構権料とこの激安運賃を強制されているのです。
3時間待たされて、5千円引きもある異常な割引を強制される乗務員は、普通は乗り場から離れて行きます。
当たり前です。
これは東京のタクシー車両も同様の悩みを抱えていますが、彼らは定額運賃を持たなくても入構は可能です。
これでは、羽田空港に神奈川車が寄り付かないです。
こちらは朝10時に始まって夜22時まで、12時間ぶっ通しで、ほぼ毎日羽田に詰めています。
神奈川車両の不足は、私を含め乗り場乗務員の働きが足りないからでしょうか?
一生懸命、安全輸送とお客様対応を怠りなく、プライドを賭けて乗務しております。
が、畏れながら我々ではどうにもならない、制度設計や運用に何か問題が有りはしませんか?